出版物>>ハルツーム大学障害学生卒業生の会との懇談会
ハルツーム大学障害学生卒業生の会との懇談会
作成者:モハメド・オマル・アブディン
概要:障害を持つハルツーム大学卒業生の会の執行委員会とのミーティング
目的:
1.ハルツーム大学に在籍する障害学生と卒業生が直面している様々な問題についての意見交換。
2.ハルツーム障害学生卒業生の会の主な活動について報告を受ける。
3.今後CAPEDSと一緒にできる協力について話し合う。
1.ハルツーム大学に在籍する障害学生と卒業生が直面している様々な問題についての意見交換。
まず会長のナウラニーさん(経済学部卒業生で、社会開発研究所の助手)からハルツーム大学障害学生卒業生の会について話していただいた。これによると、会の登録メンバー数は37名であり、障害をもった卒業生の全体のおよそ3分の1にあたると考えられる。障害別では視覚障害者が圧倒的に多く全体の約90%であり、それに次いで、肢体不自由障害者が10%である。役職としては、会長、副会長、事務局長のほか、広報担当、アカデミック担当、スポーツ担当、文化事業担当がある。
この会の構成メンバーたちは、学生の時に初めて障害者支援室の必要性を訴えたり、障害をもった学生の会を設立したりと非常に活動的であった。実際、2005年にハルツーム大学の図書館内に障害者支援室ができたのも、彼らの努力があったからだという。
2.ハルツーム障害学生卒業生の会の主な活動について報告を受ける。
今回のミーティングでは、障害をもった学生や卒業生が抱えるさまざまな問題について報告をうけた。これらの問題は以下のようなものである。
1. 障害者支援室ができたものの、実際にその部屋に整備された設備は学生のニーズを把握していないものだった。
2. 障害者支援室には1台のコンピュータにアラビア語の音声読み上げソフトが搭載されたが、そのコンピュータは壊れたまま2年が経っている。また当時60名いた視覚障害学生に対して1台しかなかったため、実用性はほとんどなかった。
3. 障害者支援室が図書館に附属されたことは、障害学生の会の改善要求などが無視される要因となっていた。
4. 障害者支援室は狭く、在籍している学生の4分の1も入れない状況である。
5. 障害学生の会が要求したアラビア語音声読み上げソフト搭載のパソコン20台の提供が実現する見込みがなくなった。
6. 卒業生に対して、大学側が就職支援を行う仕組みが存在していない。
以上の問題が取り上げられ、その後、卒業生の会の取り組みについての報告を受けた。
それらをまとめると以下のようになる。
1. 卒業生の就職支援を行う。
2. 在学生に対する情報教育の整備を行う。
3. 大学に対して卒業生に対するフォローアップを要求する。
4. 卒業生と在学生の交流を促進する。
5. 肢体不自由者のために開発された3輪自動車の無償提供について追及する。
3.今後CAPEDSと一緒にできる協力について話し合う。
執行部と話し合った上でCAPEDSに期待されることは以下の点である。
1. 新しい障害者支援室の整備において資金面や、技術面で協力を要請
2. ハルツーム大学で行うプロジェクトのパートナーになること。
所感:
ミーティング終了後に感じたことは以下のとおりである。
まず、CAPEDSが行おうとしているハルツーム大学での情報教育プロジェクトの最たるパートナーはおそらくこの卒業生の会ではないかという印象を受けた。卒業生の会を通じての活動展開は、直接大学とやり取りをするよりも効果的であると考える。まず第一に、大学を通すと、それに伴う事務的な手続きの手間がかかりすぎることが懸念される。また当事者と直接議論することは、障害学生のニーズを最優先に取り上げることを可能にする。
問題点:
CAPEDSがハルツーム大学で行おうとしている情報教育プロジェクトに必要な予算は約400万円である。経験を持たない卒業生の会にこのようなプロジェクト運営を任せることができるかは非常に不安である。
出版物>>ハルツーム大学障害学生卒業生の会との懇談会


